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2018.11.19

コーポレート

MGM主催パネル・ディスカッション「建築の未来と日本-他者との出会いが産む進化」のご報告―六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」の成功を祝して開催

日本MGMリゾーツ、六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」の成功を祝いパネル・ディスカッション「建築の未来と日本-他者との出会いが産む進化」を開催


日本MGMリゾーツは、2017年より森美術館のダイヤモンド法人メンバーとして、日本の芸術・文化振興に微力ながら支援を行ってきました。その一環として、六本木ヒルズ・森美術館の15周年展「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」(大好評を博して終了)に協賛させていただきました。そして、去る9月11日、展覧会の成功と平素のご愛顧への感謝の一端として、六本木ヒルズクラブにおきましてパネル・ディスカッションとレセプション・ディナーを開催いたしました。


六本木ヒルズクラブ


当社社長であるジェイソン・ハイランドが開会の辞を述べた後、森美術館館長の南條史生様より乾杯のご挨拶をいただきました。続いて行われたパネル・ディスカッション「建築の未来と日本-他者との出会いが産む進化」では、上海国際博覧会の日本館を手掛けた建築家・環境デザイナーで(株)スペースインキュベータ代表の彦坂裕氏をモデレーターにお迎えし、日本を代表するクリエイターとMGMリゾーツ・インターナショナル会長ジム・ムーレンが、本展覧会に通底するテーマである「異文化」との出会いを通じて進化し続ける日本の建築とその未来について議論しました。


日本MGMリゾーツ社長ジェイソン・ハイランド / 森美術館館長・南條史生氏

左:日本MGMリゾーツ社長ジェイソン・ハイランド / 森美術館館長・南條史生氏


4人のパネリストはそれぞれの専門領域から、興味深い論点を提示しました。まず、建築家で(株)日建設計常務執行役員の山梨知彦氏は「日本の建築の進化」について、ものづくりを変革しつつあるICT技術がいかに建築の設計プロセスを進化させているかを紹介。景色の見え方や空気の流れ方を計算するComputer Simulation、与えられたパラメーターから最適な形状を捻り出させるComputational Design、木造の建築をコンピューターに加工させ低価格を実現するDigital Fabrication、インターネットを介して建築に学習させヒートアイランド現象を抑えるInternet of Things、二次元の設計図では設計が困難な複雑な形状を実現するBuilding Information Model、様々なステークホルダーの条件を同時に満たすデザインを生み出すArtificial Intelligenceという6つの手法を提示しました。


東京藝術大学大学院教授の長谷川祐子氏は、ご自身がキュレーターを務められた作品から、アートと建築の関係、そして他者との出会いが産む進化について語りました。金沢21世紀美術館の事例では、20世紀のキーワードが「3M」、つまり、Man: 男性主義(個人中心主義)、Money: 資本主義、Materialism: 物質主義であったのに対し、21世紀のキーワードは「3C」、つまり、Co-Existence: 共生、Collective Intelligence: 集合知、Collective Conscience: 集合意識に変わったと指摘しました。犬島プロジェクトでは限界集落の中で生活とアートをつなぐ新しいアートスペースの形を創造し、また、対立する要素を包含しその間を揺れ動きながら「二つで一つ」として共存させている日本の美意識の特徴をアートに昇華した事例として、ロスチャイルド館での展覧会「深みへ」をご紹介いただきました。


長谷川祐子氏、山梨知彦氏、永山祐子氏、ジム・ムーレン

左上より右回り講演者・敬称略:長谷川祐子氏、山梨知彦氏、永山祐子氏、ジム・ムーレン


建築家の永山祐子氏は「建築というきっかけ」と題し、周辺地域との関係の中から生まれる建築の姿を具体的な事例で共有しました。ご自身の作品である、瀬戸内海に浮かぶ豊島の古い民家を改修した豊島横尾館については、地域住民との交流や横尾忠則氏の作品とのコラボレーションについて言及されました。小淵沢のホールでは、風向データを元に建物配置を調整して詳細なシミュレーションのもと開口位置を決定し、樹種を色別に配置する「カラーパレット」というランドスケープの考え方を採用。新宿TOKYU MILANO跡地の225メートルの超高層ビルのプロジェクトでは、様々な多様性を持つ新宿の街にふさわしい、従来の高層ビルのイメージを覆す建築設計にチャレンジされているとのことです。


当社のジム・ムーレン会長は、大阪の台風、北海道の地震で被害を被った皆さまへお見舞いを申し上げ、9・11への黙祷を捧げた後、異文化との出会いがもたらす価値について述べました。ムーレン会長は、学生時代に芸術史を専攻しており、自らも造詣が深いアートやエンターテインメントが我々の生活にもたらす価値、そして建築が都市において果たす意義について語りました。また、日本に30回以上訪れた経験から、日本固有のユニークな文化やアート、建築に大変興味を持っており、これからのビジネスにその特徴を取り入れていきたいと明言し、具体的な取り組みとして、MGMの所有するベラージオとMGMグランドで行った松竹様との歌舞伎パフォーマンスを紹介しました。


その後のディスカッションでは、縄文時代から多様性を受け入れてきた日本の歴史とそこから生まれたユニークな文化について触れ、異なる文化同士の出会いが新たな文化の創造とイノベーションにつながっていることを再確認しました。さらに、「3M」から「3C」へと時代の潮流が変わりゆく中で、ダイバーシティや女性の活躍、文化の尊重といった多様性がより重視される社会になるという展望を共有。最後に、ムーレン会長は、日本における統合型リゾートの役割として、日本の観光のハブとして外国人訪日客に東京・京都・大阪以外の地域を訪問してもらい、その多様性や新たな出会いを楽しんでほしいと述べ、大規模な建築やエンターテインメントイベントに限らず、日本の多様な文化やアートを身近に体験できる小規模なコミュニティイベントも積極的に開催したい、と締めくくりました。


彦坂裕、長谷川祐子氏、山梨知彦氏、永山祐子氏、ジム・ムーレン

左→右・モデレーター/パネリスト:彦坂裕、長谷川祐子氏、山梨知彦氏、永山祐子氏、ジム・ムーレン


本パネル・ディスカッションには想定を大きく上回る100人以上のゲストの皆さまにご来場いただきました。日本のアート・建築に関するコミュニティの中でこれだけ多くの出会いの機会に恵まれたことに感謝しております。今後とも、日本MGMリゾーツ及びMGMリゾーツ・インターナショナルでは、日本固有のユニークなアート・建築・文化の振興のために協力を惜しまない所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。


六本木ヒルズクラブ


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