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2019.03.08

ドナルド・キーン氏との想い出

2017年、キーン教授の晩餐会にて


日本の文学と芸術の美しさを世界に広めてくださったドナルド・キーン教授が、先日お亡くなりになりました。心からご冥福をお祈りいたします。


私がキーン教授を知ったのは、まずは、その精緻を極めた翻訳やエッセイ、そして歴史書を通してでした。その後、数年前に日本に戻ったのちに個人的に親しくさせていただくようになり、その誠実なお人柄に大変惹かれるようになりました。


2017年には、キーン教授のために晩餐会を主催するという大役を仰せつかりました。その折には、日本文学・芸術の愛好家の間で「時代を大きく変えた人物」として尊敬を集める教授と、たっぷりお話する機会を得ました。そのとき教授はすでに90歳代半ばだったわけですが、日本の芸術とトレンドをしっかりとフォローされていました。教授は、日本と日本の人々を心から愛していました。2011年3月11日に発生した東日本大震災の後、東北の人々に寄り添い続けた教授の姿には、皆が心を打たれました。


その昔、日本の美学の奥行きを完璧に理解している人を日本以外で見つけるのは、とても難しい時代がありました。そのようななかにあって、キーン教授は、日本の美学の素晴らしさを世界中の膨大な数の人々に広めた、いわば先駆者のお一人でした


日本の芸術と美学は成長と進化を続けており、日本の芸術家が創り上げるものに世界は魅了され続けています。伝統的な芸術の発展はもちろんのこと、これから花開くであろう新世代の芸術家も多くいます。


キーン教授はコロンビア大学での教職において、また彼の研究を通じて後進の育成に情熱を注がれました。株式会社ブルボンによって設立された新潟の「ドナルド・キーン・センター柏崎」では、彼の想像を超える人生を知ることができます。ぜひ一度、ご訪問ください。


キーン教授は著書のなかで、若い頃、ニューヨークの古本屋で「源氏物語」の翻訳書2巻に偶然出会った思い出について語っています。遥か昔、2巻でたった49セントという破格の安さで手に入れたこの2冊が、その後の教授の人生を大きく変え、そして、私たちの人生を豊かにしてくれたのです。



日本MGMリゾーツ 代表執行役員兼社長 ジェイソン・P・ハイランド


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